大会概要
2025年削ろう会の全国大会は、4月12日・13日に大阪の交野市で開催されます。
大阪で全国大会の開催は、1999年に松原市で開催された第5回 大阪 松原大会以来、26年ぶりとなります。
全国の削リストが交野市に集まります!
見学に来られるお子様を含んだ一般の皆さまに、削ろう会を通じて、世界に誇れる伝統技術の素晴らしさ
日本の職人の技術を見て知って頂き、木と道具に触れてもらう事で”木”の良さ“木のものづくり”の楽しさを体感して頂き、
日本の技術を次世代へ伝え、木工具の技術と文化を未来へと繋げたいです。
削ろう会とは
鉋(かんな)削りをはじめ、手道具や伝統技術の可能性を追求する会です。
大工をはじめとする木造・木工関係の職人のほか、その工具を作る鍛冶、手道具や職人に興味のあるアマチュアが集まって、競い・楽しみながら技術交流をしています。
鉋クズは本来、仕事の副産物であり、ふつうなら捨てられてしまうモノですが、大の大人を夢中にさせる奥深さがあります。
その厚みわずか数ミクロン(1000分の1)という極限に達するまでには、研ぎや台の調整など数々の習練と工夫を要します。
また、削リスト(削ろう会では、削り手を“削リスト”と呼んでいます)だけではなく、
鉋鍛冶など道具のつくり手の習練や工夫も積み重なっており、いわば技の結晶のようなものなのです。
削リストの薄く均一な削りクズは向こう側が透ける事はもちろん、まるで絹のような光沢があります。
故・永六輔氏はこの美しい鉋クズを『削り華(けずりはな)』命名されました。
削ろう会では、一般的な寸8/70㎜鉋だけでなく、1尺幅の大鉋(おおがんな)や、台鉋の前身となる槍鉋(やりかんな)、
荒削り道具のチョウナに試みる人もいます。
伝統の技の習得や自身の腕の向上を目指し、それぞれが習練し交流する中で、日本の木造建築や木工芸の技術・文化を次世代に繋げていきたいと思います。
削ろう会は道具の使い手とつくり手との交流の場でもあります。
全国大会の会場で道具の展示販売をする際も、商売だけが目的ではなく、使い手とつくり手が顔を合わせ意見交換をする機会となっています。
大会スケジュール
4月12日(土)
08:30 出展受付・搬入
09:30 開場・競技者受付開始
11:00 開会式
11:30 薄削り・五寸鉋 予選計測開始
16:00 薄削り1日目計測終了
4月13日(日)
08:30 開場・受付開始
09:30 大会記念集合写真
09:45 薄削り予選計測開始
13:00 予選終了
13:30 各部門決勝
15:30 表彰式・閉会式
※競技内容・イベント等の内容は、予告なく変更する場合があります。
実行委員長 挨拶
削ろう会 全国大会 第41回 大阪 交野大会
実行委員長 菅村 淳
『人が行き交う野』
削ろう会 全国大会の41回目となる大阪 交野大会を開催するにあたり、ご協力頂いた関係各団体の皆様には心より感謝いたします。
大阪で全国大会の開催は、第5回の松原大会以来実に26年ぶりの開催で交野の文字の由来となった『人が行き交う野』のように全国の皆さまに大阪 交野大会へご参加して頂き、皆さまのお力をお借りし、一緒に大いに盛り上げて頂ければ幸いです。
今回 実行委員会で意識したことは、沢山の子供達に“見て、感じてもらう”という事です。
日本には世界に誇れる技術があります。
大工職人とその刃物などの道具を作る鍛冶職人です。
それらの技術は世界でも認められ、海外の木工家も日本の加工を参考にしたり、“日本の鍛冶職人が造った鑿(のみ)や鉋(かんな)がよく切れるから”と好んで使用されているのはよく聞く話です。
しかし、その世界に誇れる技術は確実に、それもかなり減少しています。このままでは日本の技術は途絶えてしまう。
そうならないためにも削ろう会を通じて、より多くの子供達に日本の職人の技術を見て知ってもらい、木と道具に触れてもらい〝木〟の良さや〝木のものづくり〟 の楽しさを体感してもらうことで、世界に誇れる技術を次世代へ伝えられ、未来の職人が一人でも増える事を心より願っています。
そして今大会会場のいきいきランド交野が、沢山の子供たちの笑顔に包まれ、大阪 交野大会が皆様にとって大切な思い出になってくれることを実行委員会一同心より願っています。
終わりに、今大会を応援し支えて頂いた皆様に心よりお礼申し上げます。
交野市長 挨拶
交野市長 山本 景
歓迎の言葉
削ろう会 全国大会 第41回 大阪 交野大会が、関係者の皆さまのご尽力により、交野市で盛大に開催されますことをお祝い申し上げますとともに、皆さまのお越しを交野市を代表して心から歓迎申し上げます。
この交野市は、大阪府の北東部金剛生駒山系の北端に位置し、大阪市、京都市、奈良市まで概ね、20キロの位置にあります。また面積の約半分が山地であり、大都市近郊の都市としては自然環境に恵まれております。府民の森ほしだ園地には、国内最大級の人道吊り橋があり、昨年は夜にライトアップされ、多くの観光客が訪れ、交野市民並びに大阪府民の憩いの場となっております。また、交野市の水道水源の約8割が地下水を利用しております。交野市のおいしい水は、交野市の自慢の一つです。交野市の魅力である自然環境や生活環境、歴史や文化を今後も大切に維持・保全し、みんなのこころが和むまち「みんなでつくるみんなの交野」を目指しています。本大会が本大会関係者の皆さまの後世に受け継ぐ、匠の技を会場の方々とりわけ子ども達が身近に体験できる貴重な機会を通じ、里山の維持と日本の伝統文化である木工技能の継承につながる素晴らしい大会となることを願っております。本大会を契機に全国から訪れて下さいました関係者の皆さまに交野市の魅力を感じて下さり、交野市の新たな発信者として、交野市の名声を広めて下さることを願っております。本大会に出場される選手の皆様には、日頃の鍛錬の成果を本大会で十分発揮されますとともに、会場にお集まりの方々に感銘を与え、忘れることのない心に残る一日となりますことを期待しております。会場外におきましては、「交野いきいきマルシェおりひめの駅」を同時開催しており、物販・飲食ブースなどが皆さまをおもてなししております。交野市の魅力を感じてくださり、また訪れてくださればと思います。
また、交野市では大規模災害の備えとして防災・減災に取り組んでおり、先般AI循環式シャワートラックを導入しました。本日はその展示も行っております。
結びに、本大会にご尽力下さいました関係者各位の皆様に重ねて感謝申し上げますとともに、削ろう会 全国大会 第41回 大阪 交野大会の成功と今後ますますの削ろう会活動のご発展と皆さまのご健勝ご多幸を祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。
削ろう会 会長 挨拶
削ろう会 会長 谷 和雄
削ろう会 全国大会 大阪 交野大会の開催おめでとうございます。交野大会実行委員会の皆様方におかれましては、大会開催にあたり御尽力いただき心より感謝申し上げます。
我々は鉋の薄削りを通して、木工手道具の取り扱い技術の向上、日本の伝統技術継承に取り組んでおります。そうした中この度、世界の方々が集う大阪万博に時を合わせて、大阪 交野大会を開催できます事は日本の伝統文化を発信する意味でも、たいへん意義深いものと考えております。
また当地、交野市での削ろう会 全国大会は初めての開催であり、参加する皆さんにとっても興味深く楽しみにされていた事と拝察致します。どうかこの二日間多くの方々と交流を深めていただきながら交野大会を満喫していただければ嬉しく思います。
削ろう会の全国大会は開催当地の地域振興にも寄与できるものと考えておりますので、会員の皆様方におかれましては、それぞれの地元での全国大会開催に向けて御尽力いただければ嬉しく思います。
結びに交野市の発展とご参加いただきました皆様のご活躍をお祈り申し上げお祝いのご挨拶と致します。